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賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際は電気使用量を確認しましょう
照明やエアコン、パソコンなどを使用するオフィスでは、電気が必要不可欠です。電気の使い勝手が悪い賃貸オフィスを選んでしまうと、仕事の効率が落ちてしまうこともあるでしょう。適切な物件を選ぶためにも、自社の電気使用量は事前に調べておかなければなりません。ここでは、賃貸オフィスを借りる際の電気関連のチェックポイントをご紹介します。
【目次】
1.電気使用量に耐えられる物件を選ぶことが大切
2.電気の引き込み方によっては料金が変わることも
3.共用部分の電気料金や、不当な上乗せに注意
4.今回のまとめ
電気使用量に耐えられる物件を選ぶことが大切
賃貸オフィスを借りる前に電気使用量を調べておかなければならない主な理由は、最大アンペア数の問題があるからです。その建物やテナントでどのくらいの電気を使えるのかは、契約アンペア数によって決まっています。想定される電気使用量に比べ、明らかに契約アンペア数が少ない物件を選べば、業務に支障をきたしかねません。
特に注意が必要なのがIT系企業です。IT系企業では、多数のOA機器を使うのに加えてサーバーも設置することが多く、それらを冷却するための強力な空調も必要になります。当然ながら、電気使用量が高くなりやすいので、それに見合った物件を選ばなければならないのです。契約アンペア数は変更することも可能ですが、引き上げる場合はケーブルやブレーカーを交換しなければならないこともあります。こうなると余分な費用と手間がかかってしまうので、最初から対応可能な物件を選ぶに越したことはありません。
電気使用量を計算した上で内覧や打ち合わせに臨み、物件の最大アンペア数や分電盤ごとのアンペア数を確認しておきましょう。
電気の引き込み方によっては料金が変わることも
現在のオフィスでの電気使用量を計算しておけば、移転後のオフィスでもほぼ同じ感覚で電気を使うことができます。もちろん、細かな設備の違いや電力プランにも左右されますが、条件が同じなら大幅に料金が変わることはありません。ただ、物件への電気の引き込み方によっては、他の条件が同じでも電気料金が変わる場合があります。複数のテナントが入ったオフィスビルでは、高圧電力を全体で一括受電し、キュービクル(高圧受電設備)を使って分配する方式が一般的です。このような形態では、基本料金も全体に一括でかかるため、部屋の面積に応じて按分で請求されるケースがあります。その結果、電気使用量が以前の物件と同じでも、電気料金が変わる可能性があるのです。
一方、各テナントが個別に電力会社と契約する形態なら、一般の住宅と同じような感覚で契約でき、電気料金の請求も電力会社から直接届きます。電力プランの変更も、管理会社や賃貸人を通さずに行えるので便利です。ただ、直接契約を採用している物件はそれほど多くありません。
物件探しの際は、どちらの形態がいいのか検討してみましょう。
共用部分の電気料金や、不当な上乗せに注意
オフィスビルには、エントランス・廊下・エレベーターといった共用部分もたくさんあります。これらの部分にかかる電気料金も、各テナントに請求されるのが基本です。請求の方法としては、専有面積に応じて按分する場合や、テナントの使用料に応じて按分する場合などがあります。専有部分の電力消費次第では、やはり移転前と電気料金が変わる可能性があるため注意が必要です。
また、一括受電して分配する方式を取っている物件だと、電力の請求が直接テナントに行かないことを利用し、通常より高い電気料金を請求するという悪質なケースもあります。設備の点検費用や手間賃などを、密かに電気料金に上乗せしているのです。これらは商慣習としての側面もあるものの、判例では不当だとされているので、料金が高すぎると感じたら管理会社に問い合わせてみましょう。
今回のまとめ
電気はなるべく節約するに越したことはありません。しかしながら、効率よく業務を行うためには、ある程度余裕を持って電気を使えるようにしておきたいところです。そのためにも、自社の業務にどのくらいの電気が必要なのか、正確に把握しておく必要があります。電気使用量をしっかり確認して、適切な物件を探しましょう。