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居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所を借りるメリット・デメリット
オフィス構築には、内外装工事を行ったり什器を買い揃えたりと多額の費用がかかります。そうした費用を少しでも抑えたい経営者の選択肢の一つとなるのが、居抜き物件です。
今回は、居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所を借りるメリットとデメリットをご紹介します。
【目次】
1.「居抜き」とは?
2.居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所のメリット
3.居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所のデメリット
4.今回のまとめ
「居抜き」とは?
居抜きとは、前に入っていたテナントの内装や設備、什器、家具などを残した状態で物件を引き渡す方法を指します。そうした物件は居抜き物件と呼ばれ、特に飲食店などに多く見られますが、賃貸オフィス・賃貸事務所でも居抜き物件は一般的です。
居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所のメリット
居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所には、次のようなメリットがあります。
初期費用を抑えられる
工事、設備や什器の購入などが最低限で済み、移転に関わる初期費用を大きく抑えられます。入居先にもともとある家具類を使えるため、引っ越し時の荷物を少なくすることも可能で、引っ越し料金のセーブにもつながるでしょう。
各種手配する手間が少ない
工事を行ったり設備を入れたりとなると、見積りを取る、業者と打ち合わせる、スケジュール管理するといった工数がかかりますが、居抜きであればそうした各種手配が非常に少なくて済み、手間を省けます。
立ち上げがスピーディー
オフィス・事務所としての空間が既にできあがっている状態での引き渡しとなるため、賃貸借契約を結んでから実際に入居して営業を開始するまでの期間を大幅に圧縮できます。一切手を加えることなく現状のままとするのであれば、すぐにでも営業が可能です。
居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所のデメリット
居抜きの賃貸オフィス・賃貸事務所には、次のようなデメリットがあります。
必ずしも希望通りのレイアウトとはならない
あくまで前の入居者にとって使いやすいレイアウトとなっているのであって、自社の希望するレイアウトとは限りません。キャビネットを撤去する、パーティションを追加するなどの工事を行えばある程度まで希望に近づけられますが、当然費用がかかってきます。
原状回復義務が継承される
物件を前入居者から引き継いだ扱いとなる居抜き物件では、原状回復義務も前入居者から継承されます。
賃貸オフィス・賃貸事務所の借主には、退去時に元の状態に戻す義務である「原状回復義務」があり、一般的に「元の状態」とは借りたときの状態を指します。しかし、居抜き物件の場合は、前入居者が借りたときの状態を意味することがほとんどです。(前入居者も前々入居者から内装や設備を引き継いでいた場合は、前々入居者が借りたときの状態)
入居時の内装工事の費用はかかりませんが、退去時には前入居者による内装工事が行われる前のまっさらな状態にする費用がかかりますので、注意しましょう。
引き継がれる設備や什器類はすべて中古品である
引き継ぐことになる設備や什器類は基本的にすべて中古品であり、その状態はさまざまです。前に入居していた会社で使われていたものですので、多少古びている程度は想定の範囲内ですが、ものによってはかなり使い込まれていることもあるでしょう。また、設備があまりに古いモデルだと、作業効率面で問題があるかもしれません。
引き継いでもすぐに処分することになっては余分な費用がかかるだけですので、物件の内見の際には引き継ぐことになる設備や什器類の状況もしっかりと確認するようにしましょう。
今回のまとめ
一からオフィス構築する通常の物件に比べ、コストと時間を大幅に削減できる居抜き物件は、効率的な経営を目指すのであればおおいに検討する価値があります。原状回復義務の継承や、設備や什器類の中古品ならではのリスクといったデメリットも考慮して、自社にとってベストな物件をぜひ見つけましょう。