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賃貸オフィス・賃貸事務所のエレベーターは誰がメンテナンス・掃除すべき?
賃貸オフィス・賃貸事務所のエレベーターは、ビル入居者のほぼ全員が利用する設備ですが、その維持管理は誰が行なうのでしょうか?
今回は、賃貸オフィス・賃貸事務所のエレベーターのメンテナンスや掃除を誰が行うべきかについて解説します。
【目次】
1.エレベーターは共用部であるという前提
2.エレベーターの維持管理を行うのは、管理会社またはその委託を受けた専門業者
3.エレベーターの維持管理とは?
4.エレベーターの維持管理は共益費で行われる
5.今回のまとめ
エレベーターは共用部であるという前提
まず理解しておきたいのは、賃貸ビルには特定の入居者に使用権が認められる専有部と、入居者が共同で利用する共用部とに分かれており、エレベーターは共用部に当たるということです。共用部には他にもエントラスや階段、共用廊下などが含まれます。
お手洗いや給湯室といった水周りは共用部に含まれることが多いものの、専有部にあるケースも見られます。しかし、各階の入居者が利用するエレベーターは例外なく共用部にあると考えてよいでしょう。
エレベーターの維持管理を行うのは、管理会社またはその委託を受けた専門業者
いわば「みんなの場所」である共用部の維持管理は、入居者ではなく管理会社が受け持ちます。エレベーターの維持管理も管理会社が行います。
なお、ある程度の規模のオフィスビルになると、管理会社から受託した専門業者が実作業を代行しているケースが大半です。
エレベーターの維持管理とは?
エレベーターの維持管理とは、具体的にはどういった内容なのでしょうか?
維持管理には、清掃以外に定期点検や修理も含まれる
エレベーターの維持管理には、日々の清掃のほかに、法令で定められた定期点検や、故障の際の修理などの保守も含まれます。単にきれいにしておくということではなく、安全かつ快適に使用できる状態を維持するメンテナンス作業全般ということですので、たとえばエレベーター内の蛍光灯が切れた場合の交換も維持管理業務の範囲に含まれます。
ビルのエレベーターには法定点検と保守点検の2種類がある
ビルのエレベーターの安全性確保のために法令により義務付けられている法定点検の頻度は年に1回です。
この法定点検では、安全上の問題がないかが検査され、検査結果が特定行政庁(建築主事を置く地方公共団体)に報告されます。そのため、この法定点検時に問題が見つかることのないよう、1ヶ月から数ヶ月に1度の自主的な保守点検が実施されている場合がほとんどです。(こうした自主点検は建築基準法で定められた義務ではありませんが、努力義務として規定されています)
エレベーターの維持管理は共益費で行われる
エレベーターの維持管理に必要な費用には、各入居者から徴収される共益費が充てられます。共益費は、家賃とは別に入居者に課せられる共用部の維持管理費用であり、それにはエレベーターの清掃や点検にかかる費用も含まれているということです。
言い換えれば、共益費が徴収されているにも関わらずエレベーターが適切に管理されていない場合、管理会社による管理体制に問題があると考えられるでしょう。
今回のまとめ
賃貸オフィス・賃貸事務所のエレベーターは、入居者が共同で利用するエリアである共用部に当たり、その掃除やメンテナンスは管理会社が行います。管理会社自らが実作業に当たるのではなく、清掃会社などの専門業者に委託するケースも多いです。
エレベーターを日々安全で快適に利用するために欠かせない掃除やメンテナンスが適切に行われているかどうかは、管理会社による管理体制の判断材料ともなるといえるでしょう。