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オフィス・事務所を移転する際に起こりやすい3つのトラブル
オフィスを移転するときには、限られた時間内で行う作業がたくさんあるため、手続きを失念してしまうことがあるかも知れません。手続きは全て重要なものばかりですので、忘れないように心がけないといけませんが、同時にトラブルが起こらないように気を配るのも必要です。今回の記事では、オフィス移転時に起こりやすいトラブルをご紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。
【目次】
1.移転トラブルで気になるのは原状回復工事
2.移転計画がうまく立てられない
3.敷金や保証金がすぐには返ってこない
4.今回のまとめ
移転トラブルで気になるのは原状回復工事
オフィスの移転において、原状回復工事は欠かせない工事のひとつです。退去するオフィスを、入居時の状態まで戻す工事のことですが、工事期間は数か月かかります。この工事の範囲や工事費用の負担について、借主と貸主の間でトラブルが起こるケースは多々見られるのです。居住用物件と異なり、オフィスでは借主が費用を全面的に負担して原状回復工事を行いますが、本来借主が行う義務ではない工事まで見積もりに含まれることがあります。特に、共有部の原状回復は借主の義務ではありませんので、万が一含まれていたら申し出るようにしましょう。また、グレードアップも原状回復ではないため、借主が負担する必要はないのです。
原状回復工事の費用相場は分かりにくく、提示された金額で受け入れることもあるかも知れませんが、即答せずに社内で話し合うと安心です。原状回復工事を行う業者は、指定されているケースが多いのですが、中には指定されていないところもあります。指定されていなければ、複数の業者から見積もりを取り、希望通りの工事内容で依頼できる業者を探しましょう。
物件から退去する日は、原状回復工事が完了した後でないといけません。もし工事が長引くと、その分退去日も遅れ、日割りの賃料が発生してしまいますので、余分なコストがかかってしまいます。余裕を持った工事日程を立てるようにしましょう。
移転計画がうまく立てられない
オフィス移転は、さほど頻繁に行うものではありません。移転担当者になった方は、移転スケジュールをどのように立てて、何から始めればいいのか分からず、その上たくさんの業者とのやりとりでパニックになってしまうのです。スケジュールをうまく調整するには、担当者を複数選ぶか、またはオフィス移転の専門業者に依頼すると安心です。費用はかかりますが、通常業務に支障が出るのを最小限に抑えられます。
オフィスの移転は、1オフィスがAビルからBビルに移転するケースばかりでなく、広範囲にわたって分散していたオフィスを統合する場合もあります。この場合は、なお一層のこと業者に依頼した方が良いかも知れません。
敷金や保証金がすぐには返ってこない
契約時に支払った敷金や保証金は、賃貸借契約が終了すると返金されますが、退去時にすぐ返金されるのではなく、契約終了後3か月から6か月ほど経ってから返金されます。このことを知らずに、すぐ返ってくると思っている方も多いのです。返金される敷金を、移転先の物件の敷金や保証金などに充てようと考えても、それはできません。また、全額返金されることは少なく、原状回復分もしくは償却分として、賃料の2か月分または保証金の20%程度が差し引かれるのです。敷金の返還内容は、契約書に記載されていますので、しっかり目を通して内容を把握しましょう。
今回のまとめ
オフィスの移転には、さまざまなリスクが発生します。通常業務をなるべく妨げないように、またトラブルをできるだけ増やさないようにするため、ここで解説した内容を役立てていただければと思います。