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栄駅の賃貸オフィス・事務所の賃料相場と推移を紹介
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今からおよそ400年前、名古屋の栄は名古屋城の城下町としての役割をもっていました。1610年(慶長15年)に名古屋城が築かれた際、清須城を廃止して名古屋城下へ大移動した「清州越し」。このとき、栄が城下町として整備されたのです。現在では、名古屋駅と並んで名古屋のオフィスの中核を担う一方で、街中のいたるところには緑や公園も多く見られます。そんな栄における、賃貸オフィスの賃料相場を解説します。
【目次】
1.栄駅におけるオフィスの需要は
2.栄駅における賃貸オフィスの賃料相場は
3.栄駅の賃貸オフィス・今後の動向は?
4.今回のまとめ
栄駅におけるオフィスの需要は
栄駅は、金融機関が集積している伏見駅エリアのすぐ近くという立地もあり、従来から名古屋の中心的なオフィスエリアとして存在感を放っています。1999年(平成11年)に、名古屋駅にJRセントラルタワーズが竣工してからは、名古屋駅の発展が著しいため、両地区が比較されることもあります。しかし、栄が名古屋の重要なオフィス街であることは間違いありません。
栄においては、発展を支えてきた建物のうち多くが老朽化を迎えています。名古屋駅よりも再開発の遅れが指摘されていましたが、中日ビルの建て替えをはじめ、商業ビルの建て替えが複数計画されています。併せて、オフィスビルの建て替えも進められており、栄の景色が様変わりすることが予想されます。オフィスビルの建て替えで注目されているのは、現在オアシス21の向かい側にあるオフィスビル(第一生命・鹿島建設・ノリタケカンパニーリミテドが共同所有)です。これを、地上20階のビルに建て替える計画が進められているのです。
栄駅における賃貸オフィスの賃料相場は
栄駅周辺における賃貸オフィスの賃料は、坪あたり11,000円から13,000円ほどで推移しています。100坪を超えるオフィスでは、坪あたり20,000円前後の賃料が相場のようです。
近年では、中小物件で坪あたり10,000円を切る物件が増加しています。名古屋駅周辺よりも、若干低い傾向が見られますが、新型コロナウイルスの影響でオフィス物件の空室率は上昇傾向となっています。再開発は進んでいるものの、賃料の上昇は鈍化しているのが現状です。2020年7月現在における、国土交通省の地価調査において、栄地区で下落率が8.9%となっている箇所があることも、今後の賃料に影響が出る要因となる可能性があります。
栄駅の賃貸オフィス・今後の動向は?
名古屋駅よりも栄の再開発が遅れたのは、歴史の中で栄の土地に地権者が複数おり、開発計画を進めるうえで地権者全員の合意を得るのが難しかったことが、要因のひとつでした。2017年頃から、大規模な再開発が発表され、計画が進行されるようになりました。
注目される新オフィスビルは、旧住友商事名古屋ビルの跡地に建設が予定されるビルや、建て替え工事が進む中日ビルなどがあります。オフィス街として歴史が長い地域であり、ニーズが途絶えることはありません。大型オフィスの空室率は3%前後で推移していますが、今後の情勢で大幅に変わってくる可能性もあるため、注視する必要があります。名古屋の傾向として、新規募集物件に需要が集中し、それに伴い賃料も上がる可能性があるのです。中規模オフィスでも賃料が上がっている物件があり、検討時には賃料以外のポイントも十分吟味して選ぶ必要があります。
今回のまとめ
栄駅周辺地区は、名古屋駅に比べて緑や公園が多く、ビルから外へ出るとすぐに緑を目にすることができるスポットがたくさんあるのです。栄地区でオフィスビルを探す際には、ビルの賃料や設備に加えて、周辺環境も検討材料に加えると良いでしょう。