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業種別!店舗を構える際に気をつけたいポイント「美容室」編
美容師の方は、一度は独立の夢を思い描いたことがあると思います。何かと大変な開業準備ですが、後々経営に苦しまないためには準備段階が重要です。
今回は、店舗を構える際に気をつけたいポイントについて考えてみましょう。
【目次】
1.集客が見込める立地か?
2.インフラが整っているか?
3.工事費用の見積もりが甘くないか?
4.今回のまとめ
集客が見込める立地か?
お店が軌道に乗るか乗らないかには、立地が大きく影響します。芸能人が通う有名美容室に片道1時間かけて行く人もいないわけではありませんが、ほとんどの人は無理なく通える範囲内の美容室を選びます。つまり、ターゲット層が多く居住していないエリアに出店しても、来店客数を見込めないということです。
立地を検討する際には、周辺にどういった属性の住民が多いかを入念に調べましょう。その際、人口動態を調べたり、商圏分析を行ったりといったデータを用いた調査も重要ですが、実際に現地に出向いて確認するのも大切です。「地図上では近いけれど、すぐそばの国道を横断するのに歩道橋を使わなくてはいけなくて不便」といったリアルな情報は、お客様が取るであろうアクセス方法で物件まで足を運んでみて初めて得られるものだからです。
また、独立前に勤めていた美容室からさほど離れていないエリアであれば、土地勘がある上、自分を指名してくれていた常連客を新店舗の固定客にできる可能性が高く、有利です。
なお、ターゲット層の多い住宅地であれば必ずしも駅近にこだわる必要はありませんが、最寄り駅から当該住宅地へのルート上に出店できれば、ターケット層の生活導線上に位置することになるため、より多くの利用客を見込めるでしょう。
インフラが整っているか?
ドライヤーやシャンプー台などを使う美容室では、光熱水道のインフラが整っていなくては業務に支障をきたします。初期投資費用が少なくて済むため人気の高い居抜き物件は特に、「前の入居者も営業していたのだから問題ないはず」という油断でこの点が見逃されがちですので注意しましょう。
電気の契約アンペア数は同時に使うドライヤーの数に見合っているか、シャンプー台の数や店舗の階数から考えて水道管口径は小さすぎないかなどを、きちんとチェックしましょう。
また、十分な広さのバックルームが備わっているか、車での来店が見込まれる店舗なら駐車スペースが確保できるかといった点もしっかりと確認することが大切です。
工事費用の見積もりが甘くないか?
スケルトン物件の場合、ほぼイメージ通りの内装を叶えられますが、工事費用はかさみます。また、退去時には元通りの状態に戻すのが基本ですので、その費用も頭の中に置いておかなくてはなりません。目一杯の予算で工事をして開店早々に窮することのないよう、工事費用はしっかりと管理しましょう。
一方、居抜き物件の工事費用はスケルトン物件に比べ少ないケースが大半ですが、エアコンが老朽化していると判明して交換が発生したり、新たに導入する什器のために改造を余儀なくされたりといった思わぬ出費もあり得ます。そういった可能性をまったく考えずに工事費用を甘く見積もってしまうと、大きな痛手をこうむることになってしまいます。
オープンと同時に連日お客様が押し寄せると考えるのは楽観的すぎますし、問題なく営業できていても売上の波はあるものです。予算オーバーした分は後から稼いで返済すればいいという考え方はリスキーです。工事費用の見積もりはシビアに判断し、工事が必要となりそうなら安易に自己判断せず、業者に見てもらうのが無難です。
今回のまとめ
美容室の店舗を構える際には、ターゲット層が多く居住し集客が見込める立地、満足な美容室運営が可能なだけのインフラ、工事費用見積もりのシビアな判断が気をつけたいポイントとなってきます。
これらのポイントをきっちり押さえ、良いスタートを切りましょう。