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コラム 2022.06.22

ランチタイム限定でオフィス・事務所の会議室を休憩室にする際のポイント


休憩室はランチタイムやちょっとした休憩時間などに従業員が利用可能な「憩い」の場所です。しかし、オフィス内にわざわざ休憩室を独立して設置できるような企業は限られているのが現状ではないでしょうか。また、もともと休憩室はあったが、コロナ禍でテレワークの導入によって出勤する従業員が減少したことから、撤廃したというケースも少なくありません。
実は、事務所衛生基準規則では、オフィスや事務所には従業員のために休憩室を設置するように努力義務が定められています。そこで、「ランチタイムに限定して会議室を休憩室にする」という方法が近年注目されているのです。
今回は、ランチタイム限定で会議室を休憩室にする際のポイントについて解説します。

ランチタイム限定で会議室を休憩室にするメリット

多くの企業が社内に会議室をもっています。そこで、ランチタイムに限定して会議室を休憩室にしてしまえば、新たに休憩室を設置しなくても済むのです。しかし、果たして会議室は休憩に適しているのでしょうか。ここでは、休憩室に求められる条件と会議室を比較していきましょう。

執務場所から離れている

過ごしやすい休憩室の条件のひとつは、静かな場所であることです。そのため、仕事をしている場所から適度に距離があって離れている場所が望ましいと言えるでしょう。
自分のデスクのすぐ近くでは、電話がかかってきたり上司から呼ばれたりと気持ちが休まらないことも少なくありません。また執務場所の周辺は、様々な人が出入りします。
社外や役員なども使う会議室は、応接室のように執務場所から離れた部屋が選ばれることが多いため、この条件に合致するといえるのです。防音対策がなされていると、室外の音を軽減させるため、より静かで過ごしやすい休憩室になるでしょう。

十分な広さがある

適度に広くて空間に余裕があることも、休憩室の条件です。狭い場所では一度に利用できる人数が制限されますし、頻繁に利用者が入れ替わるような状況が起こり得ます。複数の人数で雑談する際にも気を使うことになり、これでは落ち着くことができません。会議室は、ある程度の利用人数に応じた広さが確保されており、10名以上入れるケースも珍しくないでしょう。開放感を感じられるため、休憩中のコミュニケーションも活発になることが期待できます。

ランチタイム限定で会議室を休憩室にする時の注意点

これからオフィスを借りるような場合には、あらかじめ休憩室を設置できるかどうかという観点で内見や下見が必要です。しかし、既に借りている、あるいは保有しているオフィスの場合は、休憩室として利用することができそうな会議室を選定しなくてはなりません。ここでは、会議室の選定で注意すべき点を解説します。

想定される利用時間帯に下見を行う

まずはランチタイムの時間帯に、休憩室の候補となる会議室を確認することです。例えば、その会議室とエレベーターの出入り口が近い場合などは、ランチタイムに休憩室周辺が騒がしくなる、あるいは人が集中して移動が困難になるといったケースが考えられます。
また、会議室からトイレや給湯室などが近い場合も、通常時の使用率を確認しておくと安心です。会議室を使用する人が増えるため、周辺の設備を利用する人も増加し、混雑する可能性があります。女性の従業員が多い場合は、ランチタイム終了間際に周辺の化粧室が混み合う可能性も考えられるでしょう。
そのため、ランチタイムの休憩場所として会議室を利用する際に、周辺の執務場所へ迷惑がかからないかチェックしなければなりません。

リラックスできる雰囲気かを確認する

普段は会議室として利用する場所なので、ソファやテーブルなどは設置されていないことがほとんどではないでしょうか。会議室にリラックスしやすい形状の椅子や、数人で囲みやすいテーブルを追加するといった工夫も有効です。ランチタイムが終わったらすぐに片づけられるように、折りたためる椅子やテーブルが良いでしょう。
場合によっては難しいかもしれませんが、執務スペースとは部屋の雰囲気を変えてみるとより過ごしやすくなります。例えば、壁紙の色を変えてみる、観葉植物を置いてみるなどです。また、本棚やコーヒーサーバーなどの備品を設置すると、より従業員がリラックスしやすい空間になります。これらは会議室にそのまま置いても違和感がある設備ではありません。
会議室としての制限があることは仕方ないのですが、工夫次第で快適な休憩室にすることは可能です。

換気が十分にできるかを確認する

ランチタイムに会議室で昼食を取ったり休憩でお菓子を食べたりすることになるため、換気機能が付いている会議室を利用することをおすすめします。ランチタイムの後に会議室を利用する場合、食べ物などの臭いで不快な思いをする可能性があるからです。
窓がある会議室であれば問題ありませんが、窓が無ければ換気機能が備わった部屋が望ましいでしょう。換気機能がない会議室をランチタイムの休憩室として使う場合は、臭いが強い食べ物などを持ち込むことを禁止する、などのルール策定も必要かもしれません。

十分な感染対策を行う

現時点ではまだ新型コロナ感染症の脅威が完全に去った、とは言えない状況です。会議室も休憩室も不特定多数の人が利用する場所であり、特に会議室は社外の人が参加する会議が開かれる場合もあります。
休憩室として利用する場合には従業員のみかもしれませんが、社外の人も利用するのであれば、より感染リスクには注意しなければなりません。消毒液や空気清浄機などは常設しておく必要があるでしょう。この理由からも、窓がある会議室を選ぶと安心です。

従業員のニーズを確認しておく

ランチタイムに会議室を休憩室として利用する場合には、事前に従業員のニーズを確認しておく必要があります。会社側の一方的な考えで会議室を休憩室に転用しても、従業員のニーズに合っていなければ、満足度は思っているほどアップしないからです。
例えば、普段他部署の人々と接する機会がないので休憩室でコミュニケーションを図りたい、という要望があれば、複数の部署の利用時間を共通化するといった利用方法が有効です。また、デスクワークが多いので食後に軽く体を動かしたい、というニーズがあれば、持ち運びが可能な小型の運動器具を休憩室(会議室)へ持ち込んで利用することを認めるのも良いでしょう。
こうした従業員の要望に応えることでランチタイムが充実し、午後の仕事に対するモチベーションや集中力が高まることが期待できます。

ランチタイム限定で会議室を休憩室にする時に決めておきたいルールについて

ランチタイム限定で会議室を休憩室にする場合には、トラブルを防ぐためにあらかじめ社内ルールを決めておく必要があります。

利用時間

本来は会議をする部屋として使われる場所なので、「利用はランチタイムの時間帯に限定する」ということを徹底させることが重要です。社内ルールとして「ランチタイムは〇〇時から△△時までとする」ということを明確に全従業員へ通達しておきましょう。守られない場合は、休憩室としての利用を中止する旨も合わせて明示しておくと安心です。
また、これは突発的な会議を避ける目的でもあります。ランチタイム中に会議を開こうとした場合、従業員が食事をしたり食後に休んでいたりしていたら、従業員をそこから強制的に退出させなくてはなりません。会議を行う側は開始が遅れてしまいますし、社外の人を招いた会議では準備不足として失礼に当たります。一方従業員にとっても貴重な休憩時間を邪魔されることになるので、気持ちよく仕事に臨んでほしいというそもそもの目的とは真逆の効果を生むことになってしまいかねません。
ランチタイム中に、どうしても会議が発生して使用しなければならない場合の対処についても、ルールに明記しておくと安心です。

使用時の基本ルール

休憩室として使う場合の、基本的なルールを定めておくことが重要です。具体的には、以下のようなルールが挙げられます。
・ゴミは各自持ち帰る
・休憩室で禁止する行為を決める(例えば麻雀など)
・共用施設や備品(書籍など)の利用方法(持ち出し禁止など)
・設備や備品を汚してしまった場合の対処方法(報告の上、弁償など)
休憩以外にも多くの人が利用する場所なので、使用ルールを遵守する必要があります。

情報漏洩に関するルール

基本的に会社の情報を外部に漏洩してはいけない、と多くの企業で定められています。しかしランチタイム限定で会議室を休憩室にする場合、おそらく利用者はほぼ社内の人間であるため、つい重要な情報を休憩室で話してしまうことも考えられるのです。
いくら同じ社内の人間とはいえ、他部署の従業員も大勢利用している休憩室で機密情報を話してしまうと、どこでどう話が漏れてしまうか分かりません。
社会人のマナーとしても、休憩室で重要な話をすることをルールへ追記すべきです。

仮眠に関するルール

休憩室で仮眠してもOKかどうかは、会社によって考え方が異なります。そもそも会議室はリラックスして横になることを想定した設備を導入していません。仮に仮眠がOKであっても、ソファがない会議室では横になって寝ることは難しいでしょう。
会議室の椅子に座った状態でテーブルに突っ伏して仮眠をするならば、問題無いと考えられます。会議室の床にマットなどを敷いて仮眠したいという人もいるかもしれませんが、人が入るスペースが狭くなってしまうので、そこまでは許可しない方が無難です。

今回のまとめ

ランチタイムに会議室を休憩室として利用する場合の大きなメリットは、わざわざ休憩室を別個に設けなくてもよいのでコスト抑制に繋がるという点です。しかしその場合には、会議室の転用に伴う注意点があることを考えなければなりません。
まずは休憩にも会議にも利用される場所なので、特に本来の目的である会議の利用を妨げるような状態は作り出さないようにすることが重要です。会議であっても休憩であっても心地よく使用できる状態を維持するには、利用者の意見を取り入れて設備やルールを整備し、従業員全体へ周知する必要があります。
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