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コラム 2022.01.19

賃貸事務所・オフィスの内装工事の手続きと費用について

賃貸の事務所・オフィスを借りて、移転や新規開業を行う場合、通常は移転前にオフィスの内装工事をしなければなりません。このため、内装工事の費用を事前に見積もる必要があり、準備や手続きも欠かせません。これは、初めて移転を経験する人が見落としがちなポイントで、スムーズに物事を進めないと、移転全体のスケジュールの遅れや費用の増大にもつながります。
また、オフィスの内装の善し悪しは、従業員の働きやすさにも関わります。効率的に動けるオフィスなら、仕事もはかどり、気持ちよく働けるでしょう。レイアウトの設計から、仕上がりまでしっかり管理することが大切です。
内装工事を進めるのに必要な手続きや費用の目安について紹介しましょう。

【目次】
1.内装工事にはどのようなものが含まれる?
2.内装工事に必要な手続きとは
3.将来の原状回復を見込んで準備を
4.A工事、B工事、C工事の違いを確認しておこう
5.内装工事費の相場と業者選びのポイント
6.レンタルオフィスや居抜き物件も検討を
7.今回のまとめ

内装工事にはどのようなものが含まれる?

内装工事というと、床や壁、天井をきれいにしたり、間仕切りを設けたりする工事が思い浮かびますが、そのほかにも電気工事や水道・ガス工事、防犯・防災設備の設置などがあります。広いスペースを借りるのなら、間仕切りやデスクの配置などレイアウトの設計も必要です。
また、今やパソコンは業務に欠かせませんし、リモートワークの普及でテレビ会議システムを導入するところも増えています。そうなると、パソコンやIT関連機器の電源や通信ケーブルの数を十分に用意しておくことが欠かせませんし、機密情報が漏洩しないようセキュリティの態勢を整えることも必要です。古いビルであれば、防犯カメラの設置や高度なセキュリティシステムの導入も必要になるでしょう。細かなものでは、室内の案内表示や、看板の設置なども含まれます。
内装工事は内容が幅広く、クロス張りや塗装、左官、床仕上げ、設備設置、電気工事と細分化されていて、多くの職人がかかわります。きっちりと計画を立てておかないと、追加工事が必要になり、思った以上に費用が膨らんでしまいます。

内装工事に必要な手続きとは

前の借り主が原状回復し、中に何も設備がない状態になったオフィスを借りる場合、まず内装工事をすることになりますが、貸主の許可を得ずに、借主が勝手に工事を進めてはいけません。たいていは、賃貸契約書の中に内装工事についての細かな取り決めが記載されているので、わざわざ改めて話し合う必要はないのですが、その場合も取り決めに沿って工事を行わなければなりません。内装工事に着手する段階で貸主ともめないよう、契約前にきちんと内装工事の取り決めについては確認しておくことが大切です。
貸主から許可を得る場合、通常は内装工事の詳しい内容について説明する書類や工程表などを提出します。内装工事の費用負担についても、契約書で取り決められているはずですので、内容をしっかり理解しておくことが大切です。
また、建物の大きさや工事の内容によっては、都道府県や市への建築確認申請が必要になることがあります。建築確認申請は建築基準法に定められた手続きで、怠ると建物は違法建築とみなされる恐れもあるので、注意が必要です。通常、建築確認申請は建物を新築する際に必要になる手続きですが、100平方メートル以上の「特殊建築物」で、壁や柱、床、階段、屋根などを半分以上修繕する場合や模様替えを行う場合には、確認申請が必要とされることがあります。オフィスや事務所として使われていた物件を飲食店にするなど用途を変更する場合も申請が必要になります。申請の窓口や規制については、自治体で異なりますので、地元の都道府県や市町村で確認しましょう。
消防設備などの設置では、消防法に基づいて消防署との協議も必要になることがあります。

将来の原状回復を見込んで準備を

一般的な賃貸オフィス・事務所は、退去時に何もない状態に戻さなくてはなりません。これを原状回復といいます。たとえば、入居時にクロスやフローリングを張っていた場合、剥がしてきれいにしてから退去する必要があります。原状回復の費用は借主が負担しなければなりませんが、実際には入居時に預けた保証金(敷金)があてられます。ただし、保証金はあくまでも保証として預けていたお金なので、貸主が貸主に無断で原状回復をするために使うことはできません。
また、原状回復の費用も全額、借主が負担するというわけではなく、経年劣化した部分まで修繕する必要はありません。退去時に経年劣化かどうかで借主と貸主の間でもめることもあるので、入居時には物件内の状態が分かるよう写真を撮っておくといいでしょう。移転計画を立案する段階で、原状回復の工事に詳しい業者に相談しておくと、適切なアドバイスを受けられ安心です。

A工事、B工事、C工事の違いを確認しておこう

入居にあたっての内装工事では、費用負担を明確にしておく必要があります。責任をあいまいにすると、本来、負担する必要のない工事の費用まで請求されてしまうので注意が必要です。内装工事では、業者の選定者と費用の負担者に応じて、工事をA工事・B工事・C工事の3つに分けます。
A工事とは貸主側の費用負担で行われる工事のことで、工事内容の決定や設計、施工業者への依頼も全て貸主側の責任で行います。B工事は費用負担が借主側になるものの、貸主側が指定した業者に発注します。工事の内容や設計については貸主、借主の双方が話し合い、合意したうえで行われます。C工事は、借主側の責任で行う工事です。借り主側が施工業者に依頼し、費用も負担します。
具体的には、A工事は建物の共用部分に関する工事です。廊下や共用トイレ、エレベーターなどは建物全体に関わる部分なので、貸主が費用を負担して修繕を行います。ビルの外装や外壁、消防設備などもA工事に含まれます。B工事は、借りる区画内にあってビル全体に関わる工事が含まれます。たとえば、空調設備や分電盤、排気設備に関する工事です。ビル全体に関わる工事のため、借主側からすると貸主側が費用を負担するA工事に当たるのではないか、と感じることもあります。実際、「A工事にしてもらえないか」と交渉する余地があり、設備が老朽化している場合などは交渉してみるべきでしょう。
C工事は業務を行うためにレイアウトを決めたり、必要な設備を設置したりする工事で、貸主の承認を受けながら借主の責任で行います。ただ、原状回復できないような設備の変更や、建物の資産価値を落とすような工事は貸主の承認を得られず、トラブルの原因となります。借主だからと言ってなんでもできるわけではありません。B工事とC工事は原状回復も必要なので、退去時を見越して工事の内容を考えましょう。

内装工事費の相場と業者選びのポイント

内装工事の費用は、工事の内容やオフィスの広さによって変わります。もともとの設備を利用して改装を行うのなら、20坪くらいの広さで1坪5万円~10万円になり、これに資材や機器の費用がかかります。パソコンなどを使った社内ネットワークの構築などで、LANの敷設などを行うのなら、1坪10万~20万を見込んでおいたほうがいいでしょう。ただし、トイレや給湯室など水回りの場所を変えると、大幅に費用がかさみ、新築の内装工事と同じくらいの金額になります。これは水回りの設備を変えると、配管工事も必要になるためです。
もちろん、内装工事の業者によって費用も変わりますから、業者選びも重要です。料金の安さばかりを求めていると、思っていたような仕上がりにならず後悔することになります。依頼主の希望や事業内容をよく聞き、移転目的やイメージにあった提案をしてくれる業者を選びましょう。各工事を複数の業者に分けて依頼すると、工事の段取りなどを調整するためのプロジェクトマネジメント費を請求されることがあります。一方で、工事を一貫して任せられる業者を選ぶと、費用の抑制につながります。
また、内装工事は意外と時間がかかるものです。納得のいくレイアウトを設計し、時間的な余裕をもって移転できるよう業者は早めに選定しましょう。移転スケジュール上で、特に気をつけなくてはならないのが内装工事着手のタイミングです。遅くとも移転の3カ月前には内装工事に着手し、移転の1カ月前には工事が完了させられるようスケジュールを立てましょう。スケジュールが逼迫すると、突発的なトラブルに対応できませんし、余計な出費を余儀なくされることもあります。
また、工事以外にオフィスの備品の調達や廃棄物の処分を手がけている業者もあります。こうした業者を選ぶと、内装工事を含めた初期費用をトータルで抑えられるかもしれません。

レンタルオフィスや居抜き物件も検討を

内装工事にあまり費用や期間をかけられない場合は、レンタルオフィスや居抜き物件の検討もしましょう。居抜き物件とは、以前の借主が置いていった設備や備品をそのまま残して売却したり賃貸したりする物件のことです。飲食店などの店舗でよく見られます。以前の設備をそのまますぐに使えるので、大きな内装工事は必要なく、費用を抑え、短期間で開業・移転ができます。ただし、設備が老朽化していたり、故障したりすると、借主が費用を負担して交換したり修理したりしなくてはなりません。レイアウトを変更すると、逆に工事費や廃棄物の処分費などで負担が増えてしまうことがあり、注意が必要です。
また、オフィスのスペースだけでなく、設備や備品を全てレンタルでそろえられるレンタルオフィスもあります。必要な設備や備品はすべて最初からそろっているので、内装工事の費用は発生しませんし、契約すればすぐに入居できます。小規模な事業所で、特別な設備が必要ない場合は、レンタルオフィスの利用も検討するといいでしょう。

今回のまとめ

事務所の移転・開設というと、物件探しや入居作業のことばかりを考えがちですが、内装工事は入居後、長く快適に仕事をするために重要です。しっかり予算やスケジュールを立てて、準備をしましょう。
内装工事には手続きや費用負担の交渉など、専門知識が必要なこともあります。思いがけないトラブルや紛争に巻き込まれないよう専門知識を持つ不動産業者や建築業者、移転コンサルタントなどに相談し、適切なアドバイスを受けましょう。